「自信」というには、程遠いかもしれない。
それでも、自分には他の人とは違う道を歩いていけるという自信。
希望した進路は、閉ざされてしまったにもかかわらず、なぜかそれは生まれてきた。
なぜだろう。
子どもから大人まで、生活する上で出会ったにすぎない、ものすごく小さな世界だが。
ライバルがいない。同じ悩みを抱えている人を見かけない。
必要のない悩みだと、「家庭の幸福」を味わっている彼らは言うだろう。
世間様に理解されなくてもいい。
だから、好き勝手言ってもらって構わないのだが、彼らにはできないことをする、命がけで。
これは、彼らと同じような、「自己肯定のエゴイズム」ではない。
たとえ、自ら死を選ばなくとも、太宰なら分かってくれるだろうか。