金縛り

田植えをした。

水の調整が思った以上にたいへんだった。

池から流れてくる水を引き込んでからせき止めようとしたのだが、U字溝に土嚢袋を詰めるだけではだめだった。

水回りのミニ工事をしてみたのだが、出てきたのは、かなりのゴミだった。

以前に畑作業をしていたおじさんが、詰め込んでいたのは、個人的には明白だった。私が、中学高校時代に、目撃したことがあったからだ。

そのことを母に話したのだが、なんとその夜、人生で初めて「金縛り」にあった。

次の朝、再び水回りの作業をしていたとき、そのおじさんの声が聞こえてきた。「わしが、水を引き込むために頑張ったことに、文句言うのか」。

そのおじさんが耕していた畑は、水があまりこなかったので、いろいろ試行錯誤されていた。

ピラミッドの発掘調査にあたった人たちが、かつて謎の死を遂げたというような話を聞いたことがある。

なにか怨念というのは、あるのだろうかと思った。

 このサイトでは、小説や文芸評論を取り上げながら、どうすれば「絶望」から「真実」をつかむことができるのかについて検討していきます。なお、『先導者たち』というブロマガサイトでも、筆者自身の闘病体験を踏まえて、文筆活動を行っています。

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